下請け製造企業から「ものづくりアクセラレーター」へ変革

JOHNAN株式会社

電子部品・機器、自動化・省力化機器、FAロボット、医療機器等の受託開発・受託製造事業

GREAT COMPANY AWARD 2020JOHNAN株式会社電子部品・機器、自動化・省力化機器、FAロボット、医療機器等の受託開発・受託製造事業

推薦ポイント

大手家電メーカー1社依存から、多種多様な業界のリーダー企業100社を顧客に

当社は現在、産業機器、医療機器、半導体関連機器、電子デバイス、航空宇宙、船舶などの業界を代表する100社を超えるお客様にご贔屓いただいていますが、かつては大手家電メーカー1社に製造サービスを提供してきました。90年代に入り、その大手家電メーカーが生産拠点を海外に移すにしたがい、当社はサービス範囲の拡大が迫られ、自社製品づくりも含めて模索した歴史があります。

私は米国でのMBA留学や社会人経験を経て、2010年に代表取締役社長(現、代表取締役社長兼CEO)として就任しましたが、リーマンショックに伴い主要顧客の急激な業績悪化に伴い、人員整理や工場の閉鎖、事業撤退を速やかに進め、財務体質の改革に着手しました。

その後、積極的な資金調達を進め、国内外の3つの企業を買収・統合を推し進めた結果、医療機器や産業機器といった成長産業に参入を果たしました。

「バリ取りロボットシステム」。作業者不足に伴う生産現場での機械作業ニーズに応えることができる
「バリ取りロボットシステム」。作業者不足に伴う生産現場での機械作業ニーズに応えることができる

AI・ロボティックス・IoTなどの技術を用いて、ものづくりサービスを拡充

一般的に受託製造をおこなう業界では、要件定義されていない製品開発や、変種変量の製造、図面のない製品の修理やメンテナンスは行いません。しかし、当社は製品の開発・試作から、製造、修理、メンテナンスまで一貫しておこなうことに大きな特徴があります。

私が事業承継をした2010年の頃は、ものづくりにおいても主に受託製造サービスのみの事業でした。当時、強い危機感を持っていた私は、一般社団法人京都試作ネットに入会し、開発試作や量産試作をおこなうサービスを学び、製造サービス以外にエンジニアリングサービスを充実させました。

更には、米国ボストンにあるAI・ロボティックス関連のスタートアップ企業、日本にある医療機器インキュベーター、ものづくりに特化したベンチャーキャピタルへのマイナー出資を行い、そこから、事業化支援や企業間マッチングをおこなうプラットフォームサービスを充実させました。

AI画像認識技術を用いた、人との衝突を回避する「協働ロボットシステム」
AI画像認識技術を用いた、人との衝突を回避する「協働ロボットシステム」
同社が運営する「基板修理ドットコム」では修理してほしい人、修理できる人をマッチングしている
同社が運営する「基板修理ドットコム」では修理してほしい人、修理できる人をマッチングしている

産学官連携を用いて、革新的なものづくりエコシステムを構築

私は企業買収や投資を進め、新しいものづくりサービスを開発してきましたが、それに加えて、アライアンスの構築にも邁進しました。

そこで、あらためて自社の理念と向き合いました。ミッション、ビジョン、ウェイ、JOHNANらしさを再定義し、それを丁寧に社内に啓蒙していきました。「JOHNANは何者であるのか?」「JOHNANは何をおこなう会社なのか?」を明確にして、社会課題の解決に必要なパートナー組織の発掘をおこなう必要があったためです。

例えば、JOHNANらしさについては創業者の思いを伝えるために、2020年に絵本『かこむ・みる・つくる』を作成しました。今後は社内で「JOHNANらしさと自分らしさを考える探究会」が至る所で浸透され、自ら考え行動する風土を根付かせていきたいと思いますが、このJOHNANらしさを定義したことが、他社との業務提携を加速させていきました。

事例としては、米国NPO法人のMedtechInnovatorとのコラボレーションにより、医療機器スタートアップ企業の発掘や指導に関わることが可能となり、医療機器開発案件の発掘に関わることが飛躍的に増えました。

最近のものづくり業界では、製品ライフサイクルが短くなり、社会的不確実性も高まったことで、変種変量、少品種に対応できる力が求められています。

開発のリードタイムを短くするという観点でもM&Aだけでなくオープンイノベーションやアライアンスといった選択肢が重要であると感じています。現時点ではコロナウイルス感染症の影響が避けられない面もありますが、医療機器やタッチレス機器、ソーシャルディスタンスという観点でのロボット需要の期待が高まっています。

既存事業をしっかりと取り組みつつ、新商品開発にも常に目を向け、ビジョンのとおり「革新的なものづくりサービスを提供し、あなたの思いを製品にして、社会に実装する」会社であり続けたいと思います。

絵本『かこむ・みる・つくる』。<br>2020年10月12日のJOHNAN創業記念日に向けて、事前に配布予定。全社員が、JOHNANらしさ(創業者思想含む)を理解し、自らの行動で実践してほしいとの願いを込めて贈る
絵本『かこむ・みる・つくる』。
2020年10月12日のJOHNAN創業記念日に向けて、事前に配布予定。全社員が、JOHNANらしさ(創業者思想含む)を理解し、自らの行動で実践してほしいとの願いを込めて贈る
会社概要
社名
JOHNAN株式会社
創業
1962年
設立
1968年
代表者氏名
山本 光世
資本金
9500万円
年間売上
75億円(2019年)
従業員数
863名(2020年3月時点)
本社所在地
京都府宇治市大久保町成手1−28
電話
0774-43-1369
URL
https://www.johnan.com/
業務内容
電子部品・機器、フィルム加工の開発・試作・製造
自動化・省力化機器、FAロボットの開発・設計・製造
医療機器・ヘルスケア関連機器の開発・設計・製造
環境改善・生産支援製品の企画・製造・販売
プリント基板修理サービス
三次元MIDの開発・製造
産業用水中ドローンの販売・メンテナンス
代表取締役社長兼CEO:山本 光世氏
お話し
代表取締役社長兼CEO
山本 光世氏