従来の就活の流れを逆転。新卒オファー型求人サイトで採用のミスマッチをなくす

株式会社i-plug

(新卒オファー型求人サイトの運営)

GREAT COMPANY AWARD 2020 顧客感動賞株式会社i-plug(新卒オファー型求人サイトの運営)

推薦ポイント

顧客ファーストで生まれた逆発想のサービス

大学卒業後、10年ほど求人メディアを扱う会社で法人営業に携わりました。有料紙、フリーペーパー、PC、ガラケー、スマホと紙媒体からデジタル、デバイスの進化とともに転職とアルバイト市場でひと通りのことを経験しました。

仕事をするなかで、先に顧客から広告費をもらって掲載するという求人メディアの問題点に気づきました。広告費に応じて露出量は増えますが、露出量と効果(人材の獲得)は必ずしも比例しません。また大型案件で値引きが発生すれば、定価で利用する顧客は適正価格でありながら条件的に不利になるという矛盾も生まれ、本質的に顧客のためになっていないことに違和感を覚えていました。リーマンショックで仕事が落ち着いていた時に大学院に通い経営を学んだこともあり、そこで知り合った仲間と起業することにしました。

まず、「若い人の成長を加速させる仕組み」をつくりたいと考えていたので、大学の低学年向けSNSサービスをつくることにしました。しかし、アイデアを実行しようとすると収益化の壁にぶつかります。模索を続けるなか、大学3年生以降は就活の話で持ち切りになることに気づき、ターゲットを低学年から就活生に切り替えることにしました。

2012年7月にはサービスをローンチさせると決めていたのですが、その時が近づいても納得のいくサービスは完成しませんでした。最終的にはこれまでの反省から自分たちが作りたいものではなく、ユーザーが欲しいものにフォーカスすることにしました。学生200名・企業100社にリサーチして「オファー型」「成功報酬」の就活サービスに決着しました。

企業側の採用担当者が閲覧する画面。会いたい学生に企業側からコンタクトできる
企業側の採用担当者が閲覧する画面。会いたい学生に企業側からコンタクトできる

ニーズを捉えた後、文化がないことが壁になる

そこからは矢継ぎ早に8月中旬には事前登録サイトをリリース、9月にベータ版、当時の就活解禁月である12月には正式にリリースさせました。事前にインタビューをしていたので学生の反応はよく、リリース当日に京都大学・大阪大学・神戸大学の学生200名程度が登録してくれました。

企業側も成功報酬で導入コストを抑えたこと、オファーの流通量に制限を設け、不利益が出ないようにしたことで登録数は順調に増えていきました。ただ、登録数の伸びはそのまま売上に反映されませんでした。原因はマッチングがうまくいかなかったからです。

そもそも企業側から学生に声をかけるという文化がなく、アプローチに戸惑ったり、プロフィールの検索機能が効果的に使われていませんでした。さらに成功報酬であったため、無理に使わなくてもいいと捉えられ利用が進まなかったのです。

そこから細部の改善の繰り返しが続きます。改善の兆しが見えてきた3期目、2013年に追い風が吹きました。アベノミクスと東京オリンピック2020の決定で新卒採用が活性化し、登録企業数が一気に増え、就活も買い手から売り手に変わりました。

そして売り手市場ゆえにいち早く学生に会いたいという企業ニーズが生まれる一方、就活の解禁が4カ月後ろ倒しになり、ナビ媒体の活用や合同説明会ではその期待に応えられなかったのです。その解決策として学生・企業の双方に3年生の6月からOfferBoxを使いたいという要望が増えました

ただ一つ問題は、成功報酬であったため入金が13カ月後という点です。しかし、映画の前売りチケットの発想を用いて、定価より割安になる3名枠の前売りコースを用意したところ利用者が一気に増えました。

学生を検索する画面では学生の志望企業タイプや希望勤務地などを選択できる
学生を検索する画面では学生の志望企業タイプや希望勤務地などを選択できる

ミスマッチをなくし若手の成長促進につなげる

学生の登録数は1期目4,500名、2期目5,500名、3期目20,000名、ここから急成長し2019年は130,000名を越えました。利用企業数は6,600社に上ります。

学生の登録者は都心の有名大学からはじまり、地方まで広がっています。企業側はITベンチャーから中堅・中小企業、いまや大企業、官公庁まで普及しました。時代の変化によって生まれた従来の企業イメージにはない、先入観では応募が来ないような新しい職種の採用で使われることもあるようです。

新型コロナウイルス感染症の影響で増えているオンライン選考は、今までのように量をさばくことができません。会う前に合わない人を選ぶ必要から、プロフィールが充実しているOfferBoxの強みがますます活かされます。

当社では若手の早期成長につながる「新卒採用のミスマッチ」を解消していきたいという思いがあります。今後はすでに社内で活躍している人と似た価値観の学生と企業をマッチングするなど、定着活躍を予測できるサービスをつくっていきたいと考えています。

効率的に、理想的な学生・会社に出会う機会を創出している
効率的に、理想的な学生・会社に出会う機会を創出している

『顧客感動賞』
受賞理由

同社は2012年に創業し、新卒向けオファー型就活支援Webサービス『OfferBox』を展開しています。学生が登録したプロフィールを企業が閲覧し、会いたい学生に直接オファーすることができる、従来の就活の流れを逆転させた「新卒逆求人サイト」におけるリーディングカンパニーです。『OfferBox』はユーザビリティが高く、学生は無料で登録できることから口コミで周知され、その登録プロフィール数は2020年卒生で128,000名に上ります(2020年3月時点)。一方、企業側も低コスト(導入費用ゼロ・成功報酬型)で効率的に自社の求める人材を採用できることから、導入企業数を6,200社(2020年3月時点)まで増やしています。従来の就活のように学生側からのエントリーを待たずして企業側が登録プロフィールの中からオファーできるため、地方や中小企業であっても優秀な人材へのリーチを可能にしています。学生と企業のミスマッチを解消し、双方にメリットのあるサービスで新しい就活の流れを牽引する同社に『顧客感動賞』を贈らせていただきます。

※『グレートカンパニーアワード2020』の審査会は2020年3月30日に開催しました。本審査では2020年3月時点に取得した情報・数値をもとに選考しています。

会社概要
社名
株式会社i-plug
創業
2012年
設立
2012年
代表者氏名
中野 智哉
資本金
資本金:2億1,500万円
資本準備金:1億8,500万円
年間売上
非公開
従業員数
137名(2020年4月1日現在)
本社所在地
大阪府大阪市淀川区西中島5-11-8 セントアネックスビル3階
電話
06-6306-6125
URL
https://i-plug.co.jp/
業務内容
新卒逆求人サイト「OfferBox(オファーボックス)」シリーズの運営
適性検査サービス「コレカナ」の運営
代表取締役CEO:中野 智哉氏
お話し
代表取締役CEO
中野 智哉氏